Vol.244 SNSのマーケティングパワー Social Media Success For Every Brand
2020.8.23
原題 Social Media Success For Every Brand
著者 Claire Diaz-Ortiz
ソーシャルメディアのマーケティングパワーは増すばかり。
しかし、漫然と数多く投稿すればいいというものではない。
効果を上げるために投稿に必要な要素を学んでおこう。
…by神田昌典
今回ご紹介するのは、ソーシャルメディア(SNS)に関する本です。
SNSのマーケティングパワーは凄まじいものがあります。
今や誰もが簡単に使えるSNSですが、この本では、
SNSを使うときに哲学と計画がないことが問題だと指摘しています。
ほとんどの人は、インフルエンサーにシェアされるなど、
いわゆる「バイラル」というすごい拡散が起これば売れることを期待しますが、実はそうではないのです。
著者の経験からも、投稿がものすごく人気を集めたときでさえ、その後の売上にはつながらなかったのです。
このように、バイラルになったからといって、それで売れるわけではないので、
バイラルを目的にするのは馬鹿らしいことだと著者は言います。
SNSは、カクテルパーティと同じで、
会話を楽しむことによって、多くの人が自分と話したがるかどうかが重要になると。
そして、そのために必要なことが2つ挙げられており、
Engagement Ladder(エンゲージメントのはしご)と呼ばれる著者のメソッドが、詳しく解説されています。
そしてこの顧客を巻き込むEngagement Ladderの設計は
「SHAREモデル」という5つの要素から成り立っています。
テスラは、CMや雑誌などの広告をほとんどすることなく、数千万円の車をSNSの力で売っています。
イーロン・マスクのSNSの投稿も、実はSHAREモデルがベースになっています。
また、アメリカの大統領も積極的にSNSを活用しています。
一般的には、オバマ氏やトランプ氏が投稿することがポイントだと思われがちですが、
この「誰が」投稿するかよりも、もっと重要なポイントがあったのです。
そのポイントをマネジメントするアプリが存在しており、いくつかのアプリが紹介されています。
他にも、Facebookのパワーについて、Facebookビデオによるエンゲージメントやクリック率の差が数値で示されたり、
Facebookライブが収録より何倍多く見られるか、
Facebookメッセンジャーとメールを比較した場合の開封率とクリック率の差についても、具体的に解説されています。
これらを踏まえて、どんな内容を投稿したらよいか、
神田さんは自身の経験から2つの重要なポイントを挙げています。
さらに、日本の会社にもそろそろ、ソーシャルメディアマネージャーが必要な時代になってきたと助言します。
SNSは遊びのように思えますが、それが仕事になる時代がきたのです。
自社の商品開発から始まり、テスラのように広告にお金をかけなくても、
お客さんをエンゲージメントできるパワーがSNSにはあるということが、よくわかりますよ。
「実学M.B.A.」のメンバーは、神田昌典による本書の紹介&日本での活用アイデアを、こちらからお聞きいただけます。
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