Vol.234 会社がなくなった後の未来 Token Economy

2020.3.22

 

原題 Token Economy: How Blockchains and Smart Contracts Revolutionize the Economy

著者 Shermin Voshmgir

会社がなくなった後、どのような世界が待ち受けるのか?
私が長年追い求めてきたその問いに対する答えを、わかりやすく提示してくれている。

…by神田昌典

神田さんは、2012年に上梓した『2022-これから10年活躍できる人の条件』(PHPビジネス新書)の中で、
2024年頃に会社がなくなると書かれています。

もちろん、2024年になったとたんに会社が完全になくなるのではなく、
「会社」というコンセプトが寿命をほぼ終え、長い衰退期に入るということ。

そして今回の書籍は、会社がなくなった後の世界を明確に提示してくれたと言います。

本書では、ブロックチェーンとスマートコントラクトがどう経済を変革していくのか?
今後ブロックチェーンをどのように使っていけるのか?
 ということを中心に、
具体的な事例がたくさん紹介されています。

その中でも、神田さんが特に注目した点は2つ。

1つは「DAO」という形態です。

これによって、いま世の中を席巻しているAmazonなどのプラットフォーマーが不要になり、
会社がなくなった後も、このDAOが会社に代わって機能し続けるとの事。

もう1つは「Purpose Driven Token」という考え方です。

これは目的によって突き動かされるトークン、
すなわち組織のゴールに貢献するための個人の振る舞いを動機づけるポイントです。

有名な例が「STEEMIT」というサイトで、
Facebookのようなイメージですが、ブロックチェーンがベースになっていて、
投稿したり、コンテンツをまとめたりすればお金になるというもの。

その他にも「SWEAT COIN」「SOALOR COIN」「PLASTIC BANK」「EARTH TOKEN」などがあります。

また、不動産や美術品などの投資にも「Purpose Driven Token」は使われ、
「MAESEMAS」「MIRIDIO」といったサービスが登場しています。

日本では、コインチェックの騒動以来、なりを潜めているものの、
ブロックチェーンの技術は確実に進化しており、
どういうサービスが生み出せるかという段階に入ってきています。

このように、ブロックチェーンならではの活用分野が、目に見えてわかってきました。

神田さんも、現在進めている「PROFESSIONAL DREAMERS」という実験に、
進化する価値があると自信を持ったそうです。

今のブロックチェーンは、インターネット初期と同じような状況との事ですから、目が離せませんね。

「実学M.B.A.」のメンバーは、神田昌典による本書の紹介&日本での活用アイデアを、こちらからお聞きいただけます。

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