Vol.250 システムを作り上げるシステム SYSTEMology
2020.11.22
原題 SYSTEMology: Create time, reduce errors and scale your profits with proven business systems
著者 David Jenyns
業務をシステム化することで社長の仕事は減り、社員の力量が伸びる。
システムを作り上げるシステムというこの本の内容は、簡単だが、大いに役立つぞ。
…by神田昌典
今回は、会社の仕事をシステム化、仕組み化しようという本です。
業務のシステム化というと、よく聞く内容なのですが、
この本は、「システムを作り上げるシステム」という点が他とは大きく違っており、
内容も簡単に、そして具体的に書かれていることから、小さな会社にぴったりです。
業務がシステム化できると、社長や事業部長が不在でも、
ビジネスは日常通りに回り続けるという夢のような状況が生じます。
はじめに、ビジネスの成長ステージについて。
<ステージ1 サバイバルステージ>
<ステージ2 安定化フェーズ>
<ステージ3 スケーラブル>
<ステージ4 セーラブル>
そして、仕組み化の中核的な概念として、CCF(Critical Client Flow)=重要なお客さんの流れを作れ、
ということで、大きく分けて7つの段階について詳しく紹介されています。
これは今「THE MODEL」と呼ばれています。
「THE MODEL」とは、デジタル時代における顧客獲得の道筋が重要というもの。
デジタル時代ではこのように、お客さんの流れが追えるので、
システム化においても、増客プロセスが重要なのです。
システム化というと決済などをイメージされるかもしれませんが、
小さな会社では増客プロセスを1つずつ定義づけることが重要との事。
システム化をうまく進めるためのポイントも具体的に挙げられています。
最大のポイントは、フォーカスすべきポイントを決めること。
フォーカスするために必要な考え方も示されています。
そして、そこから業務プロセスを定義づける際のポイントと、
その時に使う「DRTC」というフォーマットについて紹介されています。
DRTCと聞くと難しそうですが、実はとても簡単な表のイメージです。
さらに、どのようにマニュアル化、ドキュメント化するかというステージに入りますが、
この時にやりがちな間違いと、その対処法について述べられています。
なお、マニュアルに書くべき情報も、シンプルにわかりやすくポイントを絞ることが重要で、
多くの場合、すぐに業務管理システムが必要と考えがちですが、それではマニュアルが機能しないと著者は言います。
そこで必要なプロセスについても明記されています。
神田さんは、システム化は、上場していても形式的なものであったり、
それが文化にまでなっていないのでは、と指摘します。
その点この本は、マネジメントコミュニケーションやプロジェクトマネジメントに匹敵する
シンプルな会社の業務のシステム化に関する方法論であり、
これをやっていけば社長の仕事量は半分になり、社員の力量は3、4倍になると思うとの事。
ぜひ、この本からシステム化のポイントを押さえてください。
「実学M.B.A.」のメンバーは、神田昌典による本書の紹介&日本での活用アイデアを、こちらからお聞きいただけます。
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