Vol.267 顧客の流出を防ぐオンボーディング Onboarding Matters

2021.8.1

 

原題 Onboarding Matters: How Successful Companies Transform New Customers Into Loyal Champions

著者 Donna Weber

今、3社に1社は顧客流出の問題を抱える。
顧客になった初期の段階で、オーケストラのように調和のとれたオンボーディングが流出を止めるカギになる。

…by神田昌典

今回ご紹介する本のタイトルは「オンボーディングが重要」、
副題は「いかに成功する会社が、新しいお客さんを超お得意様に変えていくのか」です。

ちなみに神田さんは、オンボーディングという言葉が世の中に出る前の1999年の時点から、
「21日間顧客感動プログラム」という名称で実践していました。

これは、新しいお客さんを獲得したら、3週間以内に少なくとも3~4回コンタクトすると
流出率が激減するというコンセプトでした。

現在でも、顧客の維持は非常に重要なうえ、
あなたのファンとなる顧客を増やしていくためにも、オンボーディングがカギになります。

著者は、3社に1社は顧客流出の問題を抱えており、
特に、新規顧客を獲得した初期段階において問題があると指摘しています。

そこで、「オーケストレイテッド・オンボーディング・フレームワーク」という仕組みを作りました。

オーケストラのように調和するオンボーディングフレームワークという意味で、
これを使うと、社員満足度や業務の生産性が上がり、アンバサダーにもなりやすいとの事。

本書ではオーケストレイテッドオンボーディングの6つのステージについて、詳しく解説されています。

神田さんは、この6つの頭文字を取り「EHKARE」、
お客さんを迎え入れる準備は「えーかー」と覚えるとよいと言います。

また、オンボーディングが重要で効果的な背景には、行動経済学のある理論が関係しているそうです。

最近の調査では、新規客獲得は既存客維持よりも、9倍お金がかかるとの事。
だからこそ、一度つかまえたお客さんの満足度を高め、リピート購入につなげていくことが重要なんですね。

これをやっていくには結構、手間がかかりますが、その対応についてもアドバイスがあります。

本書の中で解説されているバイヤーズジャーニーとカスタマージャーニーの違いも面白いです。

この違いをよく認識し、取り組んでいくことが事業の拡大に繋がりますので、
あなたもぜひ、オンボーディングに力を入れてみてください!

 
 

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