Vol.185 そのサービスは必要? The Effortless Experience
2018.2.24
The Effortless Experience そのサービスは必要?
原題 The Effortless Experience: Conquering the New Battleground for Customer Loyalty
著者 Matthew Dixon, Nick Toman, Rick DeLisi
数ヶ月で次々に新たなビジネスの概念が出てきています。
世の中が複雑になっているように見えますが、
実はよりシンプルに、より本質的に変化しているのです。
…by 神田昌典
実は、感動的な顧客サービスと顧客ロイヤリティの高さには、相関関係がなかった!?
と、とても衝撃的な内容が書かれている本書。
一般的に、顧客ロイヤリティを上げるには、
感動的な顧客サービスが必要だと思われています。
よく事例として紹介されるのが、アメリカのアパレル通販会社、ザッポスの顧客対応。
ザッポスでは、靴や商品に関係ないことでも、顧客の質問や要望に対応するという方針があり、
9時間以上、お客さまと話しながら対応した社員もいるそうです。
このようなサービスは、なかなか提供できるものではありませんが、
顧客のロイヤリティを上げるには、こうした感動的なサービスが必要だと、
これまでは考えられてきました。
しかし、9万7千人のお客さまに、顧客サービスの対応経験について統計的な調査をしたところ、
その結果は私たちの想定とはまったく異なるもの。
つまり、
「感動的な顧客サービスは、顧客ロイヤリティを上げていくことには関係がなく、
ある程度の顧客サービスを行っていれば、顧客ロイヤリティは一定に保たれる」
ということだったのです。
しかも、本書の分析によれば、「ひとが問題解決ために、顧客対応した場合、
顧客ロイヤリティに4倍悪影響を及ぼす」とのこと。
その背景理由のひとつをあげれば、
商品についてポジティブな体験をしても、25%しか周りに伝えないのに対して、
顧客サービスでネガティブな経験をしたら、65%が周りに伝えるというのです。
それでは、私たちはどのような顧客サービスを提供すれば良いのでしょうか?
・・・ヒントは、「顧客に努力をさせない」こと。
顧客と長く付き合っていくために必要なサービス・サポートのあり方が、
明確になりますよ。
「実学M.B.A.」のメンバーは、神田昌典による本書の紹介&日本での活用アイデアを、こちらからお聞きいただけます。
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