大役を任され続けた男の「覚悟」と「信念」 ――『経済界』2017.11月号で伊藤忠商事元社長の丹羽氏と対談!
2017/10/11
『経済界』2017年11月号
大役を任され続けた男の「覚悟」と「信念」
―― 丹羽 宇一郎・伊藤忠商事元社長
伊藤忠商事の社長、会長、そして民間企業出身として初の中国大使を務めるなど、
数々の要職を歴任してきた丹羽宇一郎氏。
重責を担う同氏を支えたのは、読書と実務経験で培った膨大な知識、
そして、正しいと思うことを最後までやりきるという強い信念だ。
今こそ日中関係を真剣に考えるとき
神田: このたび、『戦争の大問題』(東洋経済新報社)という本を出版されましたが、
丹羽さんには、戦争の記憶はあるのでしょうか。
丹羽: 終戦の年の2月ごろが名古屋大爆撃で、
今でいう小学校に上がる直前、幼稚園修了の頃になります。
確かな記憶ではないのですが、空襲の時に防空壕に入った記憶はおぼろ気ですが残っています。
今や、社会にいるほとんどの人は、戦争を知らないという時代です。
だからこそ、わずかでも知っている世代が書き残しておかないといけないという気持ちがありました。
神田: 以前にも多くの方が戦争体験を著書として残されています。
丹羽: そういった著作をたくさん読んだのですが、違和感があったのです。
戦争の真実だといって、悲惨な殺し合いだったとか、
国のために戦ったということを書き残しておられる方もいます。
しかし、私自身多くの先輩がたにお話を伺い、さまざまな遺物にも触れる機会があったのですが、
戦死と伝えられている人の圧倒的に多くの方々は、戦って死んだのではなく、
飢餓や現地での病気で亡くなっている。
遺言もたくさん残されていますが、
「お国のために」「天皇陛下万歳」といった内容の遺書はむしろ少ない。
妻や子どもたち、両親や祖父母、兄弟、恋人といった
親しい人への想いを綴ったものがほとんどなのです。
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