「GPT-4o」使ってみた ― 日経MJ連載「未来にモテるマーケティング」24/6/9号

2024/6/17

ここ1カ月で仕事が劇的に進化した。
5月13日に突然、対話型AI(人工知能)「Chat(チャット)GPT」の新技術
「GPT-4o(フォーオー)」がリリースされたからである。

早速試すと衝撃が止まらない。
学び方と働き方の双方で、私の60年間の常識をあっけなく覆した。

まず学び方では、本との付き合い方が変わると感じた。
例えばマーケティングの新しい方法論について、物理学や数学、哲学など全く違う観点から検証するとしよう。

従来は難解な専門書を門外漢の私が読んで理解し、既存の知識と結びつけるという仮説立証作業をしていた。
限られた時間では難しかった。

ところが4oに「この仮説は物理学の観点から見るとどうか」と質問すると
「面白い仮説です」と、すぐに仮説を立証するための事実を挙げてきた。

だから、どんどん立証サイクルが加速していく。
このスピードは研究のあり方に抜本的な影響を与えるだろう。

また、4oは音声認識やコミュニケーション対応力が格段に上がったので、語学学習やコーチングにも役立つ。

私は朝15分、4oと英会話をすることで、
留学から30年以上もたち、さびついた英語をブラッシュアップできるようになった。

相手がAIだと、とにかく話題が豊富。どの方面に話題を振っても、問題なくコミュニケーションができる。
ボキャブラリーがアップデートされ、非常に重宝している。

今後、コピーライターや医師、弁護士など、専門的なコミュニケーションを要するクリエイティブな職業が
AIに置き換えられることは、もはや避けられないだろう。

働き方も大きく変わる。
私は4月から、経営幹部向けに業務AI化のワークショップを行っている。

例えば経営計画をAIに読み込ませて分析・問題解決ができるかを実験しているが、
旧型のGPTでは分析以前に基礎的な回答も間違えることがあった。

経営計画の分析でも、単純に合算する数値が間違っていた。
だから人が修正しなければならなかった。

ところが、4oになって人間の修正作業が急減した。

ネットに情報がない意地悪な質問をしても、間違った答えを創作することなく
「データがないのでこちらに尋ねてください」と、次のステップまで丁寧に提案してきた。

分析作業に関しても、マーケティングのRFM分析のような専門的な分析も、瞬時に実行してみせた。
うまく使えば営業の自動化、さらには経営自動化も夢ではない。

このAI革命にいかについていくか。
重要なのはマインドシフト。

「なんとかなるんじゃないか」という
楽観的な「(漫画『ドラえもん』の)のび太マインド」でAIと付き合うことである。

のび太は、問題が起きるとドラえもんに助けを求め、未来の道具で問題を解決する。
だからどんな状況でも解決策がある、と楽観的な見方をしている。

こののび太マインドでいられれば、私たちはAIの進化に、子供のような好奇心と遊び心で向き合えるようになる。
人間しかできない創造的な活動に注力できるようになるはずだ。

 

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